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  • 建築士の仕事って何をするの?
  • 建築士の労働環境(給料・福利厚生)はどうなの?
  • どうやって建築士になるの?

しばたまる
こんな疑問に答える記事だよ!

 

この記事では、こんな疑問に答えます。

 

けんちくは、しばたまるです。

建物を設計・デザインする仕事に興味がある。だから建築士になりたい!

そう思っても、実際の仕事内容や給料・福利厚生の面は不安ですよね。

職業の選択は、人生で大きな決断なので、しっかりと情報を知りたいところ。そこでこの記事では、建築士として働いている方に取材を決行!

仕事内容から、給料・福利厚生や、なり方まで、建築士の仕事について知りたいことを徹底解説していきます。

建築士(一級、二級、木造)を分かりやすく解説

建築士は、建物を設計する仕事。分かりやすく言えば、デザインを考える仕事とも言えます。

それ以外にも、お客さん(施主)や職人さん(施工者)に、設計した内容を伝えるための図面を書いたり、資料を作ります。

建築士と名乗るには、資格が必要で、一級建築士、二級建築士、木造建築士の三種類のいずれかの資格を取らないといけません。

そのうち二級建築士、木造建築士では、住宅規模の大きさの建物を、一級建築士ではどんな大きさの建物でも設計をすることができます。

なので「自分がどんな建物を作りたいか」考えた上で、必要な資格を取得することが重要です。

建築士の仕事内容は主に4つ

建築士の仕事の中でも代表的なものを4つ紹介します。

お施主さんの要望をヒアリングする

まずはお施主さんの要望をヒアリングする仕事です。

「なんのために、この建物を作りたいのか」「いくらの予算で作りたいのか」「どんな機能が必要なのか」など、細かな要望まで聞いていきます。

設計の方針を決める重要な作業で、お施主さんの思いを言葉で引き出すコミュニケーション能力が求められます。

実際にその建物を、どのように使うのか、その場所でどう過ごすのか、イメージした上で、丁寧に話を聞くことが重要です。

要望を元に設計する

次に要望を元に設計をする仕事です。

お施主さんにヒアリングできたら、建物のデザインや仕様について考えていきます。

図面を書くだけでなく、スケッチをしたり、模型を作ったり、3Dモデルを作り、シミュレーションしながら、お施主さんにとっての最適な建築・空間を考えていきます。

必要な図面や資料を作る

次に必要な図面や資料を作る仕事です。

設計してイメージが固まったら、工事(施工)を始めるために必要な図面や資料を作成していきます。

設計ソフト(CAD)を用いて図面を書きながら、どんな材料を使うのか、細かい部分をどう納めていくのか、を決めていきます。

実際にいくらかかるのか、見積りに必要な資料を揃えていきます。

これらの作成した設計図と予算の見積もりに対して、お施主さんから同意をもらえると、いよいよ施工していく段階に入ります。

図面通りできているか現場をチェックする

最後に、図面通りできているか現場をチェックする仕事です。

建築士には、建築主の立場に立って工事を図面と照合し、作成した図面通りに施工が進んでいるかを確認する「工事監理」という仕事があります。

施工は、専門の職人さんがおこないます。なので、職人さんとコミュニケーションをとりながら、工事監理をしていきます。

工事監理を行うことで、建築基準法に反する工事や、欠陥工事を未然に防ぐことができるので、大切な仕事です。

建築士の仕事のやりがい

続いて、建築士の仕事のやりがいを紹介します。もちろん個人個人で感じる部分は違いますが、私がこれまで話を聞いた中で、みなさんから共通して聞く部分を3つに絞りお話させてください。

建物が竣工した時の達成感

建物を0から設計して、実際に建つまでには、かなりの時間と労力を要します。

0から自分の頭で考えたものが、建築として竣工することの達成感は、建築士でしか得ることのできない醍醐味です。

自分の作品が街に残る

自分の設計した建物が、街に残るということも、建築士の仕事の魅力の一つです。

建築士の仕事は、街を作る仕事であるとも言えます。設計を通して、地域の街づくりに貢献できるのは、やりがいの一つです。

絶えず新しい建築に挑戦できる

建築士の仕事では、様々なお施主さんと出会います。

お施主さんが望んでいるものは、一人一人違うので、その度に新しい建築を設計することができます。絶えず新しい挑戦をすることができるのは、建築士の仕事の魅力といえます。

建築士の1日の勤務スケジュール

建築士の1日の仕事のスケジュールは、現場で打ち合わせを行う日もあれば、図面を作成したり、模型を作成したりと様々です。

基本的には8時間勤務ですが、締め切りが近づいている時は、残業したりすることもあります。

実際に密着取材した建築士の方の1日の勤務スケジュールを見てみましょう。

入社7年目のワタナベさんの場合

シーエッチ建築工房に入社7年目のワタナベさんの、とある1日の予定は、以下のスケジュールです。

8:30-9:00  出勤後掃除

10:00-11:20 現場確認

13:30-14:00 広報物チェック

14:00-16:00 打ち合わせ用スケッチ作成

16:00-17:00 着工用の家の図面作成

17:00-18:00 HPブログ作成・SNS更新

設計や現場監理だけではなく、ホームページのブログやSNSなどの広報物など様々な業務をしています。

設計事務所3年目の後藤さんの場合

建築家2人組からなる設計事務所「1-1Architects」で働いておられる後藤さんのとある1日のスケジュールです。基本的にはデスクワークが多く、週に1回ほど現場監理に行かれるとのこと。

8:30-9:00 出勤

9:00-11:30 基本設計の図面の変更

11:30-12:00 お昼ご飯の準備

12:00-13:00 お昼休憩

13:00-15:00  住宅の現場監理

15:00-15:30 事務所へ帰社

15:30-17:00 基本設計の図面の変更

17:00-17:30 プランの打ち合わせ

17:30-18:00 デスクワーク

この日は18:00に終業でした。

建築士の給料事情・福利厚生

建築士の給料事情や、福利厚生を統計データ(「平成29年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)を参考に見ていくと、

一級建築士の平均月収は男性で43.2万円、ボーナス平均は135.7万円です。ここから計算すると、一級建築士の平均年収は653.5万円です。女性の場合、月収36.3万円、年間ボーナスが125.6万円、年収は560.9万円。

二級建築士の平均年収は、公的なデータがないため、推測値となりますが、大体350〜480万円程度です。

平成29年度の「国民生活基礎調査」によると、日本国民の年収の平均は442万円なので、一級建築士の年収は男女共に平均を上回っています。

なので、一級建築士を目指すことが、建築士として働く上で、収入を上げる1番の近道と言えるでしょう。

建築士の福利厚生は、勤め先によってもかなり違います。

スーパーゼネコンや大手の組織設計事務所では、休日手当、家賃補助、育児休暇など、充実していることが多く、

小規模の設計事務所や工務店などでは、人手不足のため、なかなか思うように休暇が取れないこともあります。また家賃補助をしてくれる企業は少ないです。

入社7年目のワタナベさんの場合

工務店に入社7年目のワタナベさんの場合だと、年に2回ある面談で自分の給料の基準が説明してもらえるので、特に不満はなく、有給休暇もきちんととることができ、融通が利くとのことです。

設計事務所3年目の後藤さんの場合

設計事務所に入社3年目の後藤さんの場合だと、個人で経営している設計事務所のお給料では「生活していけない」と思っていたけど、お給料はまあまあ(予想20万円)。普通以上の生活はできているとのことです。

小規模だと悪い、大手だと良いという分ではありません。密着しているぼくから見ても、お二人はとても充実した毎日を送っているように見えました。

なので、福利厚生に関しては、会社単位でチェックする必要があることを忘れないようにしてください。

建築士になるには

「建築士になるには資格が必要」という説明を冒頭でしましたが、誰でも資格試験に挑戦できるわけではありません。

建築士になるには、まず受験資格を得る必要があります。

ここからは受験資格を得るための3つの方法を紹介します。

実務経験で受験資格を得る

  1. 建築の実務経験を7年以上積む
  2. 二級建築士試験に合格し、免許登録をする
  3. 4年以上の実務経験を積み、一級建築士試験に合格し、免許登録を行う

実務経験を通して建築士の資格を得るためには最低でも、二級だと7年、一級だと11年かかります。

4年制大学で受験資格を得る

  1. 四年制の建築学科を指定科目を履修して卒業する
  2. 実務経験なしで、一級建築士試験を受験する
  3. 試験合格と、2年以上の実務経験を経て、免許登録を行う

四年制大学の建築学科を指定科目を履修して卒業すると、実務経験がなくても、二級建築士、木造建築士、一級建築士の受験資格を得ることができます。

大学での指定科目の取得単位数によりますが、最短2年の実務経験で一級建築士の免許登録が可能です。

専門学校で受験資格を得る

  1. 専門学校を卒業する
  2. 実務経験なしで、一級建築士試験を受験する
  3. 試験合格と、4年の実務経験を経て、免許登録を行う

    専門学校では、2年や3年といった短い時間でプロの講師から実践的な技術や知識を学ぶことができます。よって、4年制の大学よりも一足早く、建築士試験を受けることができるので、現場での実戦力を身につけることができます。

    建築士の主な就職先

    建築士の資格を持つ人たちの主な就職先を4つ紹介していきます。

    建築設計事務所

    建築設計事務所は、建築の設計をする会社です。

    各事務所によって力を入れる分野も様々で、デザインに重きを置いて設計をする「アトリエ系設計事務所」や、設計だけでなく、構造・設備・エンジニアリングシステムなどの各分野を総合して行う「組織設計事務所」があります。今回密着して紹介した、後藤さんの事務所は、アトリエ系設計事務所といえます。

    工務店

    工務店とは、一般に比較的狭い営業エリア内で地元に密着した活動を行っている建設会社のことです。地元に密着しているので、地域に貢献する仕事ができます。今回密着して紹介した、ワタナベさんの事務所は工務店です。

    ゼネコン

    ゼネコンとはゼネラルコントラクターの略称で、総合建設業者のことです。設計から施工まで全て自社で行っていることが特徴。大規模な建築物を作るゼネコンには、幅広い知識を有する建築士は、なくてはならない存在です。

    ハウスメーカー

    ハウスメーカーとは、戸建住宅の設計や販売を行う住宅建設会社のことです。

    自社で生産設備を有しているので、効率的にたくさんの住宅を作ることができる特徴があります。

    お客さんの要望に合わせて設計したり、販売する住宅商品を開発、住宅を建築士として営業するなど、たくさんの建築士を必要としている職場です。

    まとめ

    今回の記事で建築士の仕事内容のイメージが湧きましたでしょうか?この記事で、建築士として将来働くことへの不安が少しでも解消されると嬉しいです。

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